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とはいえ、海外で夜遅くにひとりで出歩くのは、正直怖い。田舎で治安がいいとはいえ、旅行客はわんさかいるし、事件に巻き込まれる可能性だってある。唐突だが、実は、わたしには、わたしなりの犯罪データがあって、たとえば、関東地区にしても、犯罪が多発する場所っていうのは、意外と固定しているものだと思っている。以前、あるリサーチで「関東地区の犯罪多発エリアベスト10」なるデータを見たことがあるが、自分のデータと酷似していて、思わずうなずいた。 ニュージーランドとて同じ。「あの町この町」とわたしの中のデンジャラス・シティはあるが、テカポの犯罪については聞いたことがない。「テカポ、殺人」「テカポ、レイプ」「テカポ、犯罪」とキーワードで関連ニュースを検索してみたが、何も見つからなかった。というわけで、「テカポは犯罪が起こりやすいエリアではない(データ不足のため注意が必要)」と独断と偏見で勝手に判断。ひとり撮影会を決行することにした。 写真のターゲットは、テカポの名所「よき羊飼いの教会」と南十字、ダイアモンドクロス、ニセ十字のコラボ。教会のまわりは湖が広がっていて、草が生い茂り、夜は非常に静か。正直、こんなところで殺人鬼に遭遇したら、ひとたまりもないと思える場所。女だとわからないよう、できるだけ男歩きで教会に行くと、女性たちのひそひそ声が聞こえた。英語で話をしているが、聞き耳を立てたところ、日本人と台湾人の旅行者らしい。「よかった…」。 意気揚々と撮影会開始。だが、星たちが教会から遠すぎて、仲良くおさまってくれない。しょうがなく、教会から湖の近くまで歩き出す。あっちに行ったり、こっちに行ったりしているうちに、教会から少し離れてしまった。さっきまで聞こえていた女性たちの声も聞こえない。足元は岩。「こんなところで、頭をカチ割られたりしたら、苦しんだ挙句に死んじゃうよなぁ」と妄想が広がると同時に悪寒が走る。小走りで教会の方に戻ると、さっきの女性たちはまだそこにいて、日本人女性が「英語がうまく話せない」と台湾人女性に悩みを打ち明けているところだった。 教会の写真を何枚か撮って、今度は100メートルほど先にある、犬の銅像のところに行く。今度は、犬とオリオン座のコラボ。これもまた、犬と星が遠すぎる。あれはこれやとアングルを考えているうちに、30分以上が経っていた。気がつくと、女性たちの声も聞こえないし、近くの家の明かりもすっかり消えている。「帰ろっ!!」。 家までの真っ暗な道を小走りになって帰る。風の音が人の声に聞こえて、誰かに追いかけられているよな錯覚に陥る。今まで見たホラー映画の数々が頭をよぎった。衛星放送で「13日の金曜日」を見たばかり。「見なきゃよかった」と後悔するも、too late。いつもより、家までの道が暗く、長く感じられる。ようやく家の明かりが見えると、家の主Pさんの姿も見えた。「助かったぁ~」。 まぁ、このように、何はともあれ、殺されることなく、無事、家に戻ることができた。なんのことはない、自分の妄想の中にテカポの殺人鬼がいただけじゃないか。そのぉ、すんごい、凶暴なやつ。 とはいえ、いつ出会うやもしれない現実のテカポの殺人鬼。自分の身は自分で守らねば。
by times_square_ny
| 2006-02-14 13:23
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